
千歳船橋駅30秒祐気堂マッサージ院長御木です
「身体が硬いから、もっと頑張って伸ばさなくては」
そう思っている方は多いのではないでしょうか。
でも、この「令和の真向法」シリーズでお伝えしてきたのは、 身体の硬さは、筋肉だけで決まるものではないということです。
筋肉、関節、骨盤、背骨、神経、そして脳。
身体は全部つながりながら動いています。
そこで今回は少し意外なところから始めます。
体が硬いなら、まず「目」を動かしてみます。
私が操体法を始めるきっかけにも「目」がありました
私が操体法に興味を持つようになったきっかけの一つに、 ぎっくり腰でほとんど身体を動かせない人に対して、「目の動きやすい方向」を利用する という考え方がありました。
腰が痛いのに、腰を無理に動かすのではありません。
まず目を動かしてみる。
右を見るのと左を見るのでは、どちらが楽なのか。
そして楽に動かせる方向を利用して、身体全体が動きやすくなる方向を探していく。
この考え方は、私が長年続けている操体法にも通じています。
操体法では、動きにくい方向へ無理に押し込むのではなく、 動きやすい方向・気持ちのよい方向を利用します。
私はこれを、
「身体を動かすのではなく、身体が動ける道をつくる」
という感覚でとらえています。
なぜ「目」から始めるのでしょうか?
目は、ただ物を見るためだけに働いているわけではありません。
私たちが周囲を見たり、姿勢を保ったり、頭や首を動かしたりするとき、 目から入る情報と脳・神経、首や身体の動きは互いに関係しています。
そのため、目の動かし方を変えたあとに首や肩を動かしてみると、 「さっきより少し動きやすい」 と感じる人もいます。
大切なのは、 「目を動かせば必ず柔らかくなる」と考えることではありません。
まず自分の身体で、 動きがどう変わるかを確かめてみることです。
① まず「目の楽な方向」を見つけます
椅子に楽に座ってみましょう。
顔と首は正面を向いたままです。
そこから、目だけをゆっくり右へ。
次に、目だけをゆっくり左へ動かします。
このとき、
- 右のほうが楽
- 左のほうが楽
- どちらも同じくらい
という違いを感じてみてください。

ポイントは「大きく動かすこと」ではありません
端まで頑張って目を動かす必要はありません。
「こちらのほうが楽だな」くらいで十分です。
そして、楽に感じる方向へ、 ゆっくり3〜5回目を動かしてみます。
呼吸は止めません。
これも真向法シリーズで何度もお伝えしている 「自分の1ミリ」です。
② 目を動かしたあと、首をもう一度動かします
目を楽な方向へ3〜5回動かしたら、 今度は首の動きを確認してみましょう。
最初に首を右・左へ軽く向いてみて、 どちらが動きやすいか覚えておくと変化が分かりやすくなります。
そして目を動かしたあと、 もう一度首をゆっくり右・左へ向いてみてください。

どうでしょうか。
全員に同じ変化が起こるわけではありません。
しかし、
- さっきより少し振り向きやすい
- 首の引っかかりが少ない
- 肩の力が少し抜けた感じがする
など、小さな違いを感じることがあります。
そのほんの小さな違いを見つけることが大切です。
③ 首だけでなく「肩」と「前屈」も比べてみます
次は、さらに身体全体へ広げてみましょう。
目を楽な方向へ数回動かしたあと、 両腕をゆっくり上げてみます。
肩の動きやすさはどうでしょうか。
次に、無理のない範囲で軽く前屈してみます。
最初に行ったときと比べて、
- 腕が上がりやすくなったか
- 肩の力が抜けたか
- 前屈が少し楽になったか
- 身体のどこかの突っ張り方が変わったか
を観察してみてください。

ここで大切なのは「柔らかくしよう」としないこと
前屈するときに、 「もっと下へ」「もっと柔らかく」と頑張る必要はありません。
むしろ大切なのは、 いったん頑張ることをやめて、身体が動きやすい条件を探すことです。
これは操体法にも共通します。
動きにくい方向へ無理に押すのではなく、 楽な方向を見つける。
身体がそちらへ動きたがっているなら、 まずその方向を使ってみる。
そうすると、その後に反対側の動きまで変わることがあります。
身体を無理に変えるのではなく、
身体が変わりやすい道をつくる。
これが「令和の真向法」で大切にしている考え方です。
④ そのあとで真向法をやってみます
ここまでできたら、いよいよ真向法です。
順番を簡単にまとめると、
- 首・肩・前屈などを軽くチェックする
- 目だけを左右へ動かし、楽な方向を探す
- 楽な方向へ目をゆっくり3〜5回動かす
- 首・肩・前屈をもう一度確認する
- そのあと真向法を行う

「できた・できない」ではなく「変わったか」を見る
真向法というと、
「手が床についた」
「胸がお腹についた」
「何度開脚できた」
という完成形を目標にしてしまいがちです。
でも私は、それよりも、
始める前より、自分の身体が1ミリでも楽に動けたか
を見てほしいと思っています。
昨日の誰かと比べる必要はありません。
若い頃の自分と比べる必要もありません。
運動を始める前の自分と、終わったあとの自分を比べる。
首がほんの少し回りやすい。
肩が少し上げやすい。
前屈したときの突っ張り感が少し減った。
それが、その日のあなたの 「自分の1ミリ」です。
目 → 首 → 肩 → 前屈。その先に真向法があります
身体はパーツごとに別々に存在しているわけではありません。
目を動かし、首が動き、肩が動き、背骨や骨盤が連動し、 最終的に前屈という全身運動につながっていきます。
だから、前屈が硬いからといって、 前屈だけを何度も繰り返す必要はないのです。
一見関係なさそうな「目」から始めることで、 身体に別の動きやすい入口が見つかることがあります。
これも操体法を長く続けてきた私が大切にしている、 「楽なほうから身体に聞いてみる」という考え方です。
無理をしないでください
今回の方法は、強く伸ばしたり、大きく反動をつけたりする運動ではありません。
それでも、目や首を動かして、
- 強いめまい
- 吐き気
- 強い頭痛
- 物が二重に見えるなど急な視覚の異常
- 強い痛みやしびれ
などが出た場合は中止してください。
特に、普段とは違う強い症状や急な神経症状がある場合は、 セルフケアを続けず医療機関への相談を優先してください。
あくまでも、 痛くない・怖くない・楽にできる範囲で行うことが基本です。
まとめ|真向法の前に、まず目を動かしてみる
今回の第7弾では、 真向法を始める前に「目」を使って身体の動きやすさを探す方法をご紹介しました。
順番はとても簡単です。
目 → 首 → 肩 → 前屈 → 真向法
無理に筋肉を伸ばす前に、 身体が楽に動ける入口を探してみる。
そして、終わったあとに 「さっきより1ミリ楽かな?」 と身体に聞いてみてください。
真向法の完成形を急がなくても大丈夫です。
今日の身体が昨日より少し楽に動けたなら、 それも立派な前進です。
身体を動かすのではなく、
身体が動ける道をつくる。
これが「令和の真向法」で私がお伝えしたいことです。
▼ 前回の記事はこちら
令和の真向法 第6弾|ゆるんでから動く
※本記事は一般的なセルフケアの考え方を紹介するもので、病気やけがの診断・治療を目的とするものではありません。症状が強い場合や急な変化がある場合は、医療機関へご相談ください。































