一酸化窒素(NO)は血管を広げるだけじゃない|全身をつなぐ「情報伝達物質」の働き
一酸化窒素(NO)は血管を広げるだけでなく、全身の働きを調節する情報伝達物質としても重要な役割を担っています。

一酸化窒素(NO)は「血管を広げる物質」であり、身体の「情報伝達物質」でもある

これまで祐気堂マッサージのブログでは、鼻呼吸や身体を温めることと、一酸化窒素(NO)や血流との関係についてご紹介してきました。

一酸化窒素(NO)というと、

「血管を広げて、血流を良くする物質」

というイメージを持たれる方が多いと思います。

これはNOの非常に重要な働きのひとつです。

しかし、NOにはもう一つ、ぜひ知っていただきたい大切な役割があります。

それが、

「身体の中で情報を伝える物質」

としての働きです。

NOは血管だけでなく、心臓・筋肉・脳・神経・免疫など、全身のさまざまな場所で身体の働きを調節する情報伝達物質として働いています。


NOは血管に「広がってください」と伝える

私たちの血管の内側には「血管内皮」と呼ばれる細胞があります。

血流が増えたり、血管に適度な刺激が加わったりすると、血管内皮ではNOが作られます。

NOは血管の壁にある平滑筋へ情報を伝え、

「少し緩んで、血管を広げてください」

という方向に働きかけます。

すると血管が拡張し、血液が流れやすくなります。

つまりNOは、単に血管を物理的に広げるだけの物質ではありません。

血管に必要な情報を伝え、血流をその時々の身体の状態に合わせて調節する物質なのです。


NOは全身で働く「情報伝達物質」

NOの特徴は、必要な場所で作られ、その周辺の細胞へ素早く情報を伝えることです。

たとえば身体を動かしたとき。

筋肉には、普段より多くの酸素や栄養が必要になります。

そこで血流を調節し、

「今、この筋肉にはもっと血液が必要です」

という身体の要求に応じる仕組みにNOが関わっています。

心臓や血管では、循環を調節する働きに関係します。

脳や神経では、神経系の情報伝達や調節に関係します。

免疫系でも、身体を守る反応の一部にNOが関わっています。

このように考えると、

NO=「血流・筋肉・神経・心臓・免疫などを、その場その場で調節する全身の情報伝達物質」

と考えると分かりやすいでしょう。


「血流を良くする」だけではないNOの大切さ

私たちの身体は、心臓、血管、筋肉、神経などが別々に働いているわけではありません。

歩けば筋肉が動きます。

筋肉が動けば、より多くの血液が必要になります。

それに合わせて心臓や血管も働きを変えなければなりません。

こうした全身の連携を支えている仕組みの一つが、NOによる情報伝達です。

ですからNOを考えるときには、

「血管を広げる」→「血流が良くなる」

だけではなく、

「身体の各組織が必要に応じて連携するための情報伝達にも関わっている」

という視点が大切だと思います。


NOを増やす代表的な方法は「運動」

NOの産生を促す方法として、よく知られているのが運動です。

ウォーキングなどの有酸素運動をすると血流が増えます。

血液が血管の内側を流れることで血管内皮に刺激が加わり、NO産生を促す方向に働きます。

そのため、

  • ウォーキング

  • 軽い体操

  • 無理のない筋力運動

  • 日常生活の中で身体を動かす

といった習慣は、血管の健康を維持するうえでも大切です。

しかし、誰もが毎日十分な運動をできるわけではありません。

腰や膝が痛い方、高齢の方、疲労が強い方、仕事で時間が取れない方もいらっしゃいます。

そこで私は、**「運動だけに頼らない身体のケア」**も大切だと考えています。


温熱療法とマッサージを毎日の身体づくりに

祐気堂マッサージでは、マッサージに三井温熱療法を取り入れています。

身体を温めることは、局所の血流を増やし、筋肉の緊張を和らげ、身体を動かしやすくすることにつながります。

そのうえでマッサージを行うことで、

「温める → ほぐす → 動きやすくする」

という流れを大切にしています。

ここで注意したいのは、温熱療法そのものを「NOを増やす治療」と単純に言い切ることではありません。

温熱によって血流や血管機能に変化が起こり、NOが関係する可能性については研究されていますが、方法や対象によって結果は異なります。

祐気堂では、温熱療法を血流を促し、筋肉をほぐし、身体を動かしやすくするための一つの方法として活用しています。


治療院での施術+自宅でのセルフケア

そして、私が特に大切だと考えているのが、

「治療院で施術を受けるだけで終わらせない」

ということです。

身体は毎日の生活の中で少しずつ変化します。

せっかく施術で身体が温まり、筋肉がほぐれても、その後ずっと何もしなければ、再び身体がこわばってしまうことがあります。

そこで、

治療院での温熱療法+マッサージ

に加えて、

自宅でできる温熱セルフケア

を組み合わせることをおすすめしています。

毎日激しい運動をする必要はありません。

体調に合わせた軽い運動や歩行、そして温熱によるセルフケアを無理なく続ける。

私は、この「少しずつでも毎日身体に良い刺激を与える」という考え方が大切だと思っています。


NOを支える方法は運動と温熱だけではありません

そして、もう一つ大切なのが食事です。

実はNOは、私たちが毎日食べている食品とも深い関係があります。

特に野菜などに含まれる硝酸塩は、体内で亜硝酸塩を経てNOへとつながる経路があります。

代表的な食品として、

  • ビーツ

  • ほうれん草

  • 小松菜

  • レタスなどの葉物野菜

  • 大根など

が挙げられます。

つまりNOを考えると、

温熱・運動・食事

という日常生活の習慣がつながってきます。

さらに鼻呼吸や睡眠など、身体を整える日々の習慣も大切です。


「治してもらう」だけではなく「自分でも身体を整える」

健康づくりは、治療院だけで完結するものではありません。

また、自宅でのセルフケアだけですべてを解決できるものでもありません。

大切なのは、

治療院で身体の状態を確認しながら施術を受けること

そして、

自宅では自分でできることを無理なく続けること。

祐気堂マッサージでは、

温熱療法+マッサージ+セルフケア

を組み合わせながら、毎日の身体づくりをお手伝いしたいと考えています。


まとめ|NOは「血管」と「全身をつなぐ情報」の両方に関わる

一酸化窒素(NO)は、

血管を広げ、血流を調節する重要な物質です。

そして、それだけではありません。

筋肉・心臓・脳・神経・免疫など、全身で情報を伝え、身体の働きを調節する重要な情報伝達物質でもあります。

だからこそ、NOを一つの物質として見るのではなく、

「全身がうまく連携して働くための仕組みの一つ」

として考えてみると、とても興味深いと思います。

そして私たちが毎日の生活でできることは、

身体を温める。
無理のない範囲で動く。
身体に必要な食事を摂る。
そして必要に応じて専門家の施術を受ける。

こうした一つひとつの積み重ねです。

次回は「食べてNOを増やす」へ

次回は今回のお話から一歩進んで、

「食べてNOを増やす|血管の健康を支える食事とは?」

をテーマにお届けします。

ビーツや葉物野菜などが、どのような仕組みでNOにつながるのか。

また、毎日の食卓に無理なく取り入れるにはどうすればよいのか。

できるだけ分かりやすくご紹介したいと思います。

温熱・運動・食事。

毎日の生活の中から、血流を保ち、いつまでも動きやすい身体を目指していきましょう。


※この記事は健康情報の提供を目的としたもので、病気の診断・治療を目的とするものではありません。持病のある方や治療中の方は、運動・温熱療法・食事内容を大きく変更する前に主治医へご相談ください。

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