
「長い間、同じ症状が続いている」
「いろいろな治療を受けてきたけれど、なかなか思うように良くならない」
「もう、この症状とは付き合っていくしかないのかな……」
長く症状が続くと、そんな気持ちになることもあると思います。
もちろん、病気や症状によっては、医療機関できちんと診断を受け、必要な治療や薬を続けることが何より大切です。
そのうえで私は、もう一つ大切なことがあると考えています。
治療院で整え、自宅でも続ける。
治療を「受けるだけ」で終わらせず、
自分自身も身体づくりに参加する。
病気を治す主役は誰でしょうか
医師でしょうか。
治療家でしょうか。
それとも患者さん本人でしょうか。
私は、誰か一人だけが主役なのではなく、それぞれに大切な役割があるのだと思っています。
医師には、病気を診断し、必要な薬や手術など医学的な治療を行うという大切な役割があります。
治療家にも、専門的な知識と技術によって身体を整える役割があります。
そして患者さん自身にも、
毎日の生活の中でしかできないことがあります。
何を食べるのか。
どのくらい身体を動かすのか。
どう休むのか。
よく眠れているのか。
身体を冷やしすぎていないか。
そして、
「今日の自分の身体は、昨日と何が違うのか」
それを一番長い時間感じることができるのは、患者さん本人です。
私が渡辺医院で聞いた、今も心に残る話
以前、西式健康法を診療に取り入れていた渡辺医院で、渡辺正先生のご子息の先生から、今でも心に残っているお話を聞きました。
私の記憶では、そのお話の趣旨は、
「難病とは、必ずしも絶対に治らない病気という意味ではない。現在の医学では治すことが難しい病気であっても、本人が自分自身の中にある原因や悪化要因に気づき、本気で改善しようとすると、思いがけないほど大きく改善することもある」
というものでした。
私はこの言葉を、
「本人が努力すれば、どんな病気でも簡単に治る」
という意味には受け取っていません。
現在の医学でも根治が難しい病気はありますし、遺伝、免疫、神経など、本人の生活だけでは変えることのできない原因を持つ病気もあります。
病気が思うように改善しないことを、本人の努力不足と考えるべきでもありません。
しかし一方で、
自分自身で変えることのできる原因や、悪化要因が隠れていることもあります。
そこに気づくことは、とても大切ではないでしょうか。
「自分で変えられるもの」に気づく
病気そのものを、自分の意思だけで変えられるわけではありません。
しかし、日々の身体の状態に影響するものの中には、
- 運動不足
- 睡眠や休養
- 食生活
- 長時間の同じ姿勢
- 身体の使い方
- ストレス
- 身体の冷え
など、自分自身で見直せるものもあります。
そこで、自分の身体に一度聞いてみます。
「今の自分に、変えられるものはないだろうか?」
もし悪化要因の一つが「冷え」なら
もし、その人の身体のつらさに、
「冷え」
が関係していたらどうでしょうか。
身体が冷えて血行が悪くなる。
筋肉がこわばる。
身体を動かしにくく感じる。
冷えると、こりや痛みを強く感じる。
そのような場合には、
ここで三井温熱療法が生きてきます。
三井式温熱治療器IIIには、医療機器として、 疲労回復、血行をよくする、筋肉の疲れをとる、筋肉のこりをほぐす、神経痛・筋肉痛の痛みの緩解、胃腸の働きを活発にする という効能効果が認められています。
ですから、冷えや血行不良、筋肉のこわばりなどが日々のつらさに関係している場合には、温熱をセルフケアとして取り入れる意味があります。
ただし、
「この病気は温めれば治る」
という意味ではありません。
大切なのは、
自分の身体の中に「変えられる部分」がないかを探してみること。
そして、
もし、その一つが「冷え」なら、温めるという選択肢があります。
治療院にいる時間より、自宅で過ごす時間のほうが長い
どんなに良い先生に施術してもらっても、治療院にいる時間は限られています。
たとえば60分の施術を受けたとしても、その後には長い日常生活があります。
だから私は、
治療院で整える
+
自宅でも続ける
という考え方を大切にしています。
治療を「先生にしてもらうもの」だけで終わらせるのではなく、
自分自身も身体づくりに参加する。
これがホームケア・セルフケアの大きな意味だと思っています。
三井温熱は「治療院」と「自宅」をつなぐ
温熱療法にも、さまざまな方法があります。
それぞれに長年研究されてきた方法があり、経験豊富な先生だからこそできる専門的な施術があります。
その一方で、三井温熱療法には大きな魅力があります。
治療院だけでなく、自宅でも比較的手軽に続けやすいこと。
治療院で身体を整える。
自宅でも自分で温める。
そして、その日の身体の状態を自分自身で確認する。
次回来院したときに、その変化を施術者と一緒に確認する。
このように、治療院と家庭でのセルフケアをつなげることができます。
三井温熱株式会社の公式セルフケア資料
三井温熱株式会社では、自宅で行う温熱セルフケアについて、公式資料 「ひとりでできる三井温熱療法」 を公開しています。
温熱器の使い方、背中・仙骨・腹部・胸部・首などの基本的な温め方、関連部位・反射部位、アチチ反応の確認方法などが、図入りで詳しく紹介されています。
今回の記事でご紹介している施術ポイントやセルフケアについても、この公式資料を参考にしながら分かりやすく整理しています。
ご自宅で温熱セルフケアを行う際は、ぜひ公式資料もあわせてご確認ください。
三井温熱の良さは「温めてもらうこと」だけではない
私は、三井温熱療法の良さは単に、
「身体を温めてもらうこと」
だけではないと思っています。
もっと大切なのは、
自分の身体の変化に、自分で気づけること。
今日は身体が軽い。
今日は背中が張っている。
右と左で感じ方が違う。
温めたあとは身体が少しゆるんだ。
昨日は熱く感じた場所が、今日は心地よく感じる。
そうした小さな変化に、自分自身が気づいていく。
これも大切なセルフケアです。
「自分の体に、治療ポイントを聴く療法」
「自分の体に、治療ポイントを聴く療法」
私は、三井温熱療法をこの言葉で表したいと思っています。
決められた場所だけを機械的に温めるのではありません。
まず身体の基本となる場所を広く温めます。
そのうえで、
「今日はどこが気持ちいいのか」
「どこが強く熱く感じるのか」
「右と左では違いがあるのか」
「昨日と今日では感じ方が違わないか」
と、身体から返ってくる反応を観察します。
温熱を通して、自分の身体に聞いてみる。
そこが三井温熱療法のとても面白いところです。
まずは身体全体の基本となる場所から
三井温熱では、最初から症状のある場所だけを追いかけるのではなく、まず身体全体を広く温めます。
特に背中・背骨周辺は大切な基本部位です。
そのほか、後頭部、仙骨・坐骨、胸郭、腹部、首周辺などを確認しながら身体を温め、その後に一人ひとりの身体の反応を見ていきます。
「痛いところだけを温めればいい」という考え方ではありません。
【図①】三井温熱 重要ポイント・関連部位の見方

この図は、温熱を行うときに確認しやすい代表的な部位を、前面と背面に分けて整理したものです。
図に示された場所は、
「ここが悪い」と診断するための場所ではありません。
どのあたりを温めながら身体の反応を確認していくのかを見るための、いわば「地図」として考えてください。
大切なのは、最初から一点だけを狙うのではなく、
まず広く、心地よく温めることです。
反射点・関連部位と「アチチ反応」は違います
ここは、三井温熱を理解するときにとても大切なところです。
反射点・関連部位 =「地図」
「まず、このあたりを確認してみよう」という候補となる場所です。
アチチ反応 =「身体から返ってくる信号」
実際に温熱を当てたとき、周囲よりも強く熱く感じるなど、その日の身体が示す反応です。
同じように温めているのに、
「ここだけ急に熱く感じる」
「右は気持ちいいのに、左だけ熱く感じる」
という場所が現れることがあります。
それが、その日の身体の状態を知る一つの手掛かりになります。
【図②】三井温熱 アチチ反応の探し方

アチチ反応は、最初から一点を決めつけて探すものではありません。
首・肩周辺、背中・背骨の両側、腰・仙骨・お尻、胸部、腹部、鼠径部・太もも、膝周辺などを広く温めながら、
「その中で、今日はどこが強く反応するだろう?」
と確認していきます。
アチチ反応は「その日の身体からの返事」
アチチ反応の面白いところは、
いつも同じ場所に、同じように出るとは限らないことです。
昨日と今日で違う。
右と左でも違う。
疲れている日と、よく休めた日でも違う。
だからこそ、
固定されたポイントだけを見るのではなく、その日の身体に聴いてみる。
「今日はここが熱く感じる」
「昨日よりここは心地いい」
「今日は左右差が少ない」
そんな小さな変化を観察していきます。
「アチチ」は我慢大会ではありません
ここはとても大切です。
三井温熱は、熱ければ熱いほど良いというものではありません。
強い熱さを我慢することが目的でもありません。
まずは心地よく身体を温める。
そのうえで、
「周囲と比べて、感じ方が違う場所があるか」
を観察します。
強い痛みや不快な熱さは我慢せず、無理のない範囲で行うことが大切です。
正しいセルフケアとは「自分の身体に気づくこと」
セルフケアというと、
毎日たくさん運動しなければいけない。
食生活を完璧にしなければいけない。
何か特別な健康法を続けなければいけない。
と思う方もいるかもしれません。
でも私は、
自分の身体の変化に気づくこと
から始めてもいいと思っています。
「今日は身体が軽い」
「今日は背中が張っている」
「昨日より歩きやすい」
「温めた後は少し身体が動きやすい」
「今日はよく眠れた」
そうした小さな変化に気づくことです。
「昨日の自分と、今日の自分を比べる」
そこから、
「何をすると身体が楽になるのか」
「何をすると調子が悪くなるのか」
が少しずつ見えてくるかもしれません。
自分で変えられる悪化要因を探す
ここで、渡辺医院で聞いた話に戻ります。
もし、自分の身体のつらさに影響しているものの中に、
自分自身で変えられるもの
があるとしたら、それに気づくことはとても大切です。
もし運動不足なら、無理のない範囲で少し身体を動かしてみる。
睡眠不足なら、休む時間を見直してみる。
身体の使い方なら、姿勢や動作を変えてみる。
そして、
その具体的な方法の一つとして、三井温熱療法を活用することができます。
治療院で整え、自宅でも続ける
祐気堂マッサージでは、
↓
自宅でも身体を温める
↓
自分で身体の変化を観察する
↓
次回来院したときに、その変化を一緒に確認する
という流れを大切にしていきたいと考えています。
治療を受けて「次の予約の日まで何もしない」のではありません。
毎日の生活の中にも、自分自身にできることがあります。
東京で三井温熱療法をお探しの方へ
東京で三井温熱療法を受けられる治療院をお探しの方にも、三井温熱の良さを知っていただきたいと思っています。
祐気堂マッサージでは、治療院で三井温熱を使って身体を整えるだけでなく、必要に応じてご家庭でのホームケア・セルフケアにつなげていくことを大切にしています。
三井温熱療法は、ただ身体を温めてもらうだけではありません。
基本となる場所を温めながら、その日の身体の反応を確認し、
「自分の身体は、今日はどこを気にしているのだろう?」
と身体に耳を傾けていきます。
東京・世田谷区周辺で、長く続く身体の不調や冷え、筋肉のこわばりなどでお悩みの方に、
治療院で整え、自宅でも続ける。
そんな三井温熱療法の活用方法を知っていただければと思っています。
もう一度、「病気を治す主役は誰でしょうか」
最初の問いに戻ります。
私は、
「医師か、治療家か、患者さんか」
という三者択一ではないと思っています。
医療が必要なところは、医師の力を借りる。
専門的な施術が必要なところは、治療家の力を借りる。
そして、
毎日の生活の中では、自分自身も身体づくりに参加する。
この三つがつながることが大切なのではないでしょうか。
医学博士の岡本裕医師にも、患者自身が治療に主体的に関わり、医師はその手助けをするという考え方が見られます。
また、統合医療を推進した渥美和彦医師も、自分自身が身体からのサインに耳を傾けることの大切さを語っています。
立場や考え方はそれぞれ違いますが、
患者本人も、自分の身体に関心を持つ。
という部分には共通するものがあると私は感じています。
長く続く症状でお悩みの方へ
東京・世田谷区で三井温熱療法や温熱を使ったセルフケアに関心のある方は、お気軽に祐気堂マッサージへご相談ください。
症状が長く続いていると、
「もう何をしても同じだ」
「これ以上変わらないのでは」
と思ってしまうことがあります。
しかし、
医療の力を借りる。
専門家の力を借りる。
そして、自分で変えられるものがあれば、一つずつ見直してみる。
身体を動かす。
よく休む。
食生活を見直す。
身体を冷やさない。
必要に応じて温める。
そして、
自分の身体の変化を感じてみる。
最後に
私が考える三井温熱療法の大きな魅力は、単に治療院で、
「温めてもらうこと」
ではありません。
治療院で整え、自宅でも続けられること。
そして、
自分自身が、自分の身体の小さな変化に気づけること。
だと思っています。
反射点・関連部位という「地図」を参考にしながら、
アチチ反応という「身体からの信号」を感じてみる。
「自分の体に、治療ポイントを聴く」
治療を「受けるだけ」から、
自分自身も身体づくりに参加する。
そして、自分で変えられる原因や悪化要因があるなら、それに気づいて少しずつ変えていく。
もし、その一つが「冷え」なら、温めることから始めてみる。
その具体的なホームケア・セルフケアの一つとして、三井温熱療法を活用していただければと思っています。
長く続く症状でお悩みの方に、
「まだ、自分の身体にできることがあるかもしれない」
そう感じていただくきっかけになれば幸いです。
参考資料について
渡辺正医師
西式健康法を診療に取り入れ、『難病治療の実際』などの著書があります。本文中の渡辺医院でのお話は、私が渡辺正先生のご子息の先生から直接聞いた内容を、記憶に基づいてその趣旨として紹介しています。
岡本裕医師
患者自身が治療に主体的に関わり、医師はその手助けや方向づけをするという考え方を述べています。
渥美和彦医師
統合医療を推進し、自分自身の身体の状態や身体からのサインに耳を傾けることの大切さを述べています。
三井温熱株式会社
三井温熱の施術部位、セルフケア方法、三井式温熱治療器IIIの効能効果については、三井温熱株式会社の公式資料を参考にしています。
▶ 三井温熱株式会社「ひとりでできる三井温熱療法」公式PDF
ご注意
本記事は、特定の病気や症状を診断・治療することを目的としたものではありません。
また、ホームケアやセルフケア、温熱療法を行えば病気が必ず治るという意味でもありません。
「冷え」がすべての病気の原因という意味でもなく、病気や症状にはさまざまな原因があります。
反射点・関連部位やアチチ反応だけから、「この臓器が悪い」「この病気である」と判断することはできません。
医師から治療や薬を指示されている方は、自己判断で中止・変更しないでください。
温熱についても、熱ければ熱いほど良いものではありません。強い痛みや不快な熱さを我慢せず、体調に合わせて無理のない範囲で行ってください。































