
ノーベル呼吸法とは?一酸化窒素(NO)を増やして血管と脳を元気にする片鼻呼吸法
※2026年6月最新版にリライトしました
登山家として有名な三浦雄一郎さんのお父様、三浦敬三さんは、100歳を過ぎてもスキーを続けたことで知られています。
その健康法のひとつに「片鼻呼吸法」があったそうです。
片鼻呼吸法について調べていくと、「ノーベル呼吸法」という呼吸法にたどり着きました。
このノーベル呼吸法は、1998年にノーベル生理学・医学賞を受賞した「一酸化窒素(NO)」の研究と関係があるといわれています。
一酸化窒素(NO)は、血管を広げ、血流を良くし、血圧や動脈硬化とも深く関係する大切な物質です。
さらに近年では、鼻呼吸・睡眠・脳の老廃物排泄システムである「グリンパティックシステム」との関係も注目されています。
今回は、血管と脳を元気にする「ノーベル呼吸法」について、できるだけわかりやすく解説します。
目次
ノーベル呼吸法とは
ノーベル呼吸法とは、簡単にいうと「片鼻ずつ行う呼吸法」です。
片方の鼻を閉じて、もう片方の鼻でゆっくり呼吸することで、鼻の奥で作られる一酸化窒素(NO)を活用しやすくする呼吸法といわれています。
一酸化窒素(NO)には、血管を広げる働きがあります。
血管が広がると血流が良くなり、血圧の上昇を抑えたり、動脈硬化の予防に役立つ可能性があります。
ポイント
ノーベル呼吸法は「薬の代わり」ではありません。高血圧・糖尿病・心臓病・動脈硬化などで治療中の方は、主治医の治療を続けながら、無理のない範囲で行う健康習慣として取り入れてください。
一酸化窒素(NO)とは
一酸化窒素(NO)は、窒素と酸素からできた非常に小さなガス状の物質です。
体の中では、血管の内側にある「血管内皮細胞」などから作られています。
1998年、ロバート・ファーチゴット博士、ルイス・J・イグナロ博士、フェリド・ムラド博士の3名が、「一酸化窒素が心血管系の情報伝達物質として働く」という発見により、ノーベル生理学・医学賞を受賞しました。
それまで、一酸化窒素は排気ガスなどのイメージが強い物質でした。
しかし体内では、血管を広げる重要な情報伝達物質として働いていることがわかったのです。
一酸化窒素(NO)の主な働き
- 血管を広げて血流を良くする
- 血圧の上昇を抑える
- 血管をしなやかに保つ
- 血液の流れをスムーズにする
- 筋肉や脳への酸素供給を助ける
- 血管内皮細胞の働きを助ける
動脈硬化は、血管の内側にある血管内皮細胞の働きが低下することから始まると考えられています。
そのため、一酸化窒素(NO)がしっかり作られる体内環境を整えることは、血管の健康を守るうえでとても大切です。
鼻呼吸が大切な理由
鼻の奥にある副鼻腔では、一酸化窒素(NO)が作られています。
鼻呼吸をすると、このNOを含んだ空気が肺へ入り、酸素の取り込みを助けると考えられています。
反対に、口呼吸では鼻で作られるNOを十分に活用しにくくなります。
そのため近年では、健康維持のために「口呼吸より鼻呼吸」が大切だと注目されています。
鼻呼吸で期待できること
- 呼吸が深くなりやすい
- 自律神経が整いやすい
- 睡眠の質を高めやすい
- 血流改善につながる可能性がある
- 脳への酸素供給を助ける可能性がある
グリンパティックシステムと呼吸の関係
最近の脳科学では、睡眠中に脳脊髄液が脳の中を流れ、老廃物を洗い流す仕組みが注目されています。
この仕組みを「グリンパティックシステム」といいます。
簡単にいうと、脳のお掃除システムです。
このグリンパティックシステムは、睡眠の質と深く関係していると考えられています。
深くゆったりした鼻呼吸は、自律神経を整え、質の良い睡眠を助ける可能性があります。
その結果として、脳の老廃物排泄を助けるグリンパティックシステムにも良い影響が期待できます。
祐気堂マッサージの考え方
脳の健康を考えるうえで、呼吸・睡眠・血流・背骨の柔軟性はとても大切です。背骨まわりが硬くなると呼吸が浅くなり、自律神経の働きにも影響しやすくなります。
ノーベル呼吸法のやり方
ノーベル呼吸法は、無理をせず、ゆっくり行うことが大切です。
- 背筋を軽く伸ばして座ります。
- 右手の親指で右の鼻を軽くふさぎます。
- 左の鼻からゆっくり息を吸います。
- 左の鼻を薬指でふさぎ、右の鼻を開けます。
- 右の鼻からゆっくり息を吐きます。
- そのまま右の鼻からゆっくり息を吸います。
- 右の鼻をふさぎ、左の鼻を開けます。
- 左の鼻からゆっくり息を吐きます。
これで1セットです。
最初は5セットくらいから始め、慣れてきたら10セット程度を目安に行いましょう。
以前は「1日20回」と紹介されることもありましたが、高齢の方や血圧に不安がある方は、まず少ない回数から始めることをおすすめします。
行うタイミング
- 朝起きたあと
- 仕事や家事の合間
- 寝る前
- 気持ちを落ち着けたいとき
特に寝る前にゆっくり行うと、副交感神経が働きやすくなり、睡眠の質を高める助けになる可能性があります。
注意点
- 息を止めすぎない
- 強く吸いすぎない
- 苦しくなるまで行わない
- めまいが出たらすぐ中止する
- 鼻づまりが強いときは無理をしない
- 血圧が不安定な方は医師に相談する
呼吸法は、頑張りすぎるとかえって緊張してしまいます。
「気持ちいい」「落ち着く」と感じる範囲で行うことが大切です。
ヨガの片鼻呼吸法との関係
ヨガの世界では、片鼻呼吸法は古くから行われてきました。
ヨガでは「ナーディ・ショーダナ」と呼ばれ、自律神経のバランスを整える呼吸法として知られています。
右鼻の呼吸は活動的な働き、左鼻の呼吸はリラックスに関係すると考えられてきました。
現代的に考えると、片鼻ずつゆっくり呼吸することで、呼吸が深くなり、心拍や自律神経が落ち着きやすくなると考えられます。
一番大切なのは「呼吸しやすい体」を作ること
どんなに良い呼吸法でも、胸まわりや背骨が硬いと、深い呼吸はしにくくなります。
呼吸には、横隔膜・肋間筋・背中・首・肩まわりの筋肉が関係しています。
猫背や背骨の硬さがあると、肺が十分に広がらず、呼吸が浅くなりやすくなります。
祐気堂マッサージでは、マッサージ・操体法・三井温熱療法を組み合わせ、胸郭や背骨まわりをゆるめ、呼吸しやすい体づくりを大切にしています。
三井温熱療法で背骨まわりを温めることで、筋肉の緊張がやわらぎ、血流が良くなり、深い呼吸がしやすくなることが期待できます。
また、背骨まわりの緊張がやわらぐことは、脳脊髄液の流れをサポートし、脳のお掃除システムであるグリンパティックシステムにも良い影響が期待できます。
まとめ
- ノーベル呼吸法は、片鼻ずつ行う呼吸法です。
- 一酸化窒素(NO)は、血管を広げる大切な物質です。
- 1998年、一酸化窒素の心血管系での働きがノーベル賞を受賞しました。
- 鼻呼吸では、鼻の奥で作られるNOを活用しやすくなります。
- NOは血流改善・血圧・動脈硬化予防と関係しています。
- ゆっくりした鼻呼吸は、自律神経を整え、睡眠の質を助ける可能性があります。
- 良い睡眠は、脳の老廃物排泄システムであるグリンパティックシステムにも大切です。
- 深い呼吸のためには、胸郭・背骨・横隔膜まわりを柔らかく保つことが重要です。
呼吸は、毎日無意識に行っている一番身近な健康法です。
ノーベル呼吸法を無理なく習慣にして、血管と脳の健康づくりに役立ててみてはいかがでしょうか。
呼吸を深くするためには、胸郭と背骨の柔軟性も大切です
鼻呼吸や片鼻呼吸法を実践しても、胸まわりや背骨が硬いと、肺が十分に広がりにくくなります。
呼吸は、鼻や肺だけで行っているのではありません。
横隔膜・肋骨まわり・背中・首・肩の筋肉、そして背骨の柔軟性が大きく関係しています。
祐気堂マッサージでは、マッサージ・操体法・三井温熱療法を組み合わせ、呼吸しやすい身体づくりをサポートしています。
- 最近、呼吸が浅いと感じる
- 疲れやすい
- 眠りが浅い
- 血流が気になる
- 背中や胸まわりが硬い
このようなお悩みがある方は、お気軽にご相談ください。
千歳船橋駅から30秒
祐気堂マッサージ

































